キッドです。
ボクシング初心者の方はボクシングを観戦した時、なんとなくのルールは分かると思いますが、
細かいルールまでは分からないと思います。
ボクシングのルールを詳しく知る事でよりボクシングを楽しんで見る事ができます。
今回はそんなボクシングのルールについて詳しく見ていきたいと思います。
目次
ボクシングの試合形式
ボクシングの試合は拳にバンテージを巻いて8オンスor10オンスのボクシンググローブと
ボクシングシューズを使用し、
ファウルカップ(急所ガード)を着用し試合用のトランクスを上に履いて上半身裸で試合します。
試合時間は1ラウンド=3分間闘い、1分間インターバル(休憩)で
4回戦(C級)は4ラウンド、6回戦(B級)は6ラウンド、8回戦(A級)は
8ラウンド以上戦う事になります。
タイトルマッチだとさらにラウンド数が増え、
日本タイトルマッチだと10ラウンド
東洋太平タイトルマッチ、世界タイトルマッチだと12ラウンドといった形で行なわれます。
ボクシングのレフェリーとジャッジ
どちらも審判ですが、
レフェリーは、試合を監視して裁く審判です。
試合中は、選手2人とレフェリー1人の合計3人がリング内にいます。
選手がダウンした時はカウントを取り、立ち上がったらファイティングポーズが取れるか、
ダメージはどのくらいかを確認して続行可能かを判断します。どちらかが反則していないか、
グローブがほどけていないか、反則をしていないか等の確認も常に行っています。
またケガをした時やバッティングが起こった時は一時試合を中断させます。
クリンチが長すぎたらほどいたり、
ラウンド終了のゴング後選手が気づかず戦っていてもそれを止めます。
ジャッジは、リング外で試合の判定の採点を行う3名の審判です。
ボクシングの勝敗
勝敗の決まり方は大きく分けてKO決着か判定決着になります。
KO(ノックアウト)
KOとは自分のパンチで、相手が倒れて10カウント以内に
立ち上がることができなかった場合の決着の決まり方です。
最近は選手の安全性が重視され、パンチで倒された選手が立ち上がって続行の意思があっても
倒れ方がおかしかったり、立ち上がってもふらついていたり、目の焦点が合わなかったりして
危険だとレフェリーが判断した場合、すぐに試合を止めてKO決着となります。
TKO(テクニカルノックアウト)
TKOもよくある決着方法です。連打を受けて棒立ちになり
反撃していない時やダメージが深いと見受けられた
などの場合は、ダウンしてなくてもレフェリーの判断で試合がストップします。
このTKOも選手の安全面を考えて昔に比べてかなり増えました。
ときには止めるの早過ぎではと思う事もあるくらいです。
TKO勝ちになると戦績にはKOに含まれます。ボクサーの戦績はKO勝が示されます。
例えば15勝(10KO)3敗のような感じです。
このKOの割合で相手がハードパンチャーな選手かや
積極的に攻める選手であるかが有る程度分かりますね。
判定
試合がKO、TKOで決着がつかなくて、両者ともフルラウンド戦いきった時は判定決着になります。
例外
ギブアップ
どちらかが試合を放棄した場合です。
例えばダメージが深すぎてもう戦えないと自分で判断した場合です。
主にインターバル中にギブアップする事がほとんどですね。勝った方の記録上はTKOになります。
失格
反則を繰り返した場合やセコンドがリングインした場合などです。
負傷判定
偶然のバッティングによってどちらかのボクサーが試合続行不可能な場合、
規定のラウンドに達していれば、そのラウンドまでのポイントを集計し、
負傷判定で勝敗が決まります。
規定のラウンドに達していない場合は引き分けとなります。勝っていた方は悔しいですね。
ボクシングの反則
基本的にボクシングは拳で相手の上半身全面のみしか攻撃が許されていません。
それ以外の攻撃は当然反則になります。
主な反則を挙げておきます。
・バッティング=頭突き、また肘打ちや裏拳での攻撃
・サミング、これは目潰し
・ローブロー、これは下腹部へのパンチ
・ラビットパンチ、これは後頭部へのパンチ
・体の後ろ側(背中、腰など)へのパンチ
・ゴング後、ブレイク後のパンチ
・タックル、キック、投げ技など拳以外での攻撃
ボクシングの判定方式
判定は、3人のジャッジが各ラウンド毎に採点を行い、
10点満点の減点方式で行われます。
両者共に差がない場合は10対10。
どちらか一方が優勢だった場合は優勢な方が10で劣勢な方が9になり10対9となります。
ダウンをした場合やあまりにも一方的に攻められる事が多かった場合は
劣勢な方が8で10対8となります。
二度のダウンやKO寸前まで追い詰められた場合は10対7といった感じになります。
基本的には10ポイント・マスト・システムという採点方式が採用されています。
10ポイント・マスト・システムとは、各ラウンドごとに、
どちらか優勢なボクサーに10点、劣勢なボクサーに9点を与え、
なるべく10対10にならないように、ポイントを付ける採点方式です。
反則での減点があった場合は、合計点から引かれるシステムになっています。
ボクシングの判定採点基準
ボクシングの採点基準は主に3つあります。
有効なクリーンヒット
ボクシングの試合で最も重視されるのが有効なクリーンヒットです。
有効なクリーンヒットとは、相手への顔面やボディーへのダメージを与えるパンチで、
有効なクリーンヒットの数が多いほど、ポイントを奪取できます。
あからさまに当たったパンチの事ですね。
積極的な攻撃姿勢とディフェンス(防御技術)
有効なクリーンヒット数が同じ場合や全くない場合は、
積極的に攻撃して、手数を出しているかどうかを採点されます。
ただし、手を出さずに前へ出て攻めているようなだけでは攻撃とみなされず、
ポイントを奪うことはできません。
積極的な攻撃姿勢でもどっちつかずだった場合は、
相手の攻撃を防御するディフェンス技術が採点されます。
ただし、パンチを出さず、ディフェンスのみで、
足を使って逃げ回っているだけでは、ポイントは奪えません。
どちらが主導権を支配しているか
有効なクリーンヒット、積極的な攻撃姿勢、
ディフェンス技術でもどっちつかずだった場合は、
どちらが試合の主導権を支配しているのか、
つまり、どちらのペースをつかんでいるかで優劣を付けます。
判定には注意
ジャッジによって、有効なパンチを重視する人や手数の多さを重視する人など様々で
ジャッジのボクシングの見方に採点基準が任せられています。
有効なパンチは多いけど手数が少ない選手と手数は多いが有効なパンチが少ない選手の判定の場合、
各ジャッジが重視する基準によって採点が大きく割れる場合があります。
これは非常に曖昧なところですね。
疑惑の判定の原因はこのようなわけであります。
明らかに勝っていた選手が引き分けだったり
下手すると負けたりなどということは起こりえるのです。
ジャッジのボクシングの見方に採点基準が任せられている以上、
現状の判定のシステムではどうしようもないですね。
僕自身も判定を見てきて何度も悔しい思いをしてきたので正直、判定は怖いですね。。
採点が揺らがないノックダウン
相手をダウンさせると10対8、2度ダウンさせると10対7になり、
ダウンを奪ったボクサーは一気にポイント差を広げることができて、
かなり有利になります。
そしてジャッジの採点基準がどうのこうのの問題ではなく、
確実にポイント差が着きますので、KO決着を望んでいないにしろ、
ダウンは奪っておく事に越したことはないわけです。
チャンスが有るなら是非KOを狙いたいですね。
また、ダウン狙って攻める事により相手がダウンしなくても、
KO寸前のグロッキーな状態で、
圧倒的に優勢な場合はノックダウンと同じように
1ラウンドに2ポイント差を付ける場合もあります。
採点例
選手AとBが4回戦の試合をするとします。
1ラウンド 選手Bの方が優勢だったので選手Bが10で選手Aが9。
2ラウンド どちらも同じくらいで、選手A、B共に10。
3ラウンド 選手AがBからダウンを奪ったので選手Aが10で選手Bが8。
4ラウンド 選手Bの方が優勢だったので選手Bが10で選手Aが9。
判定で合計点数をまとめると、
選手A、B共に38対38でこのジャッジの採点は引分けになります。
ダウンを奪っても引き分けになる場合もあります。。
このような採点方法で、他のジャッジ二人は選手Aを勝者としたら選手Aの勝ちになります。
他のジャッジ二人がAとBに割れたら引き分けで、
ジャッジ全員が引き分けならもちろん引き分けとなります。
ボクシングの階級
ボクシングでは、体格の公平性を考えて体重によって
階級を分けて試合をするルールとなっています。
これは体重が重い方が圧倒的に有利なる為です。
男子の場合は、体重別に17階級に分けられています。
一番体重が軽いミニマム級は47.62キロ以下です。
一番重いヘビー級は90.72キロ以上で上限はありません。
ちなみにミニマム級の選手の平均的な身長は150センチから160センチくらいです。
ヘビー級になると190センチ以上くらいの選手がゴロゴロいます。
もちろん骨格や筋肉量などによって個人差はあります。
グローブも階級毎に安全性を考えて決まりがあり、
ミニマム級からスーパー・ライト級(63.50キロ)までは8オンス(227グラム)、
スーパー・ライト級(63.50キロ)以上は10オンス(283.5グラム)のグローブを使用します。
まとめ
ボクシングのルールについてお伝えしました。
今まで何気なくボクシングを見ていたとしても、
これからのボクシングの見方が少しでも変わりもっと面白く見れたらいいですね!